右耳が蠱滅して病院4軒はしごした話

UEC音ゲー同好会 #記事書くやつ2024 の記事です、飲み会で調子乗ってたら右耳が聞こえなくなった体験談。

自己紹介

uec21のゆずれもん(@yuzulemon0509)と言います。遊んでる音楽ゲームはこんな感じ。

  • メイン: CHUNITHM
  • サブ: SOUND VOLTEX, maimai

音ゲー歴は8年くらいです。

あとこういったYouTubeチャンネルに動画をうpしてます。

www.youtube.com

よければチャンネル登録してね~

5/25(土) - 新歓

20人強集まって騒いでました(主に老害が)。

新宿ちばチャンで乾杯

騒音担当

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途中から右耳が遠くなっている気がしましたが、当時は楽しさが勝りそんなことを考える余裕はありませんでした……。

 

新歓が終わって二次会、同好会の仲間と遊んでたときに右耳がほとんど聞こえなくなり、吐き気とめまいが酷く途中離脱。千鳥足で新宿駅に向かいましたが、電車に乗れそうな状態ではなく30分ほどうずくまっていました。

 

……一向に体調が戻らない。

 

とくに右の耳鳴りが激しく、酔いではなく三半規管の異常から来るフラつき方をしていると感じました。これはまずい。

すぐ友人に来てもらうよう連絡しました(この判断はめちゃくちゃ良かった)。

本当にありがとう @____kos__

来てくれた人たちと今後の行動を考えると、次の3つの選択肢があがりました。

  1. 帰宅
  2. ネカフェに泊まる
  3. 大学の研究室で休む

家までやや距離があるのと、満員電車の中ひとりで帰るのはリスクが高すぎるため帰宅は却下。ネカフェも新宿だとお金がもったいないということで、友人たちと一緒に行動できるかつ、比較的距離が近い大学の研究室で休むことにしました(正解だったと思います)。

 

研究室に向かう頃にはもうひとりで歩けなくなってしまい、肩を借りながらなんとか電車にこぎ着け、優先席を空けてもらい座って移動ができました(ご迷惑をおかけしました)。

研究室に着いてからも気持ち悪さが治らず、日付が変わるまで介抱してくれた友人たちには感謝しかないです。とりあえず横になれたので一晩様子を見ます。

5/26(日) - 研究室

おはようございます。

体調、変化なし(笑)

相変わらず右耳はうるさいし回転性のめまいがしんどいです。まともに歩けません。

お腹が空いたので近くのコンビニに行きたかったのですが、

立ち上がる少し歩く近くの椅子に座り込む寝てた場所に戻る

これ繰り返していました。

研究室にはぼく以外にひとり居たのですが、不思議そうな目でこちらを眺めていました(一応状況は説明した)。

コンビニで食料を調達できたのは夕方のことでした。背筋を伸ばして歩けないので、猫背カンストさせて頭を下げてトボトボ移動してました。疲れる。食欲があるのは良かったけど食べたら吐き気を抑えるのに必死でした。

夜にシャワーを浴びたくなったので、近くに住んでる先輩宅のを借りました。

玄関ドアの謎貼紙

ゆずれもんの死骸の山

今まで見てきた家の中でトップクラスのゴミ屋敷なのですが、約一年かけて気にならないようにトレーニングされました。

家の住人に病院行けと言われたので、明日耳鼻科に凸ります。

5/27(月) - 研究室day2~救急搬送

おはようございます。

体調、変化なし(笑)

マジか~~~~~今日1限授業あったんだけどな、出席くらいはできるまで回復してると思ったけどダメっぽい。

この日は研究室の同期が来てくれたので、大学の保健管理センターで車椅子を借りてきてもらい、それに押されて耳鼻科へ。

車椅子

予約なしの外来なので1.5時間ほど待って診察室に入りました。

聴力検査器具

聴力検査のほかに、めまいの度合いをチェックするためのゴーグルを付けたり、重心の動きを見る検査をしたりしました。

検査結果が出揃い、お医者さんが「連れのお友達も呼んできてね」と。

嫌な予感がする。

ついてきてくれた同期を呼んで待っていると、

 

 

 

医者「え~っとね、重症ですよこれ。うん。」

 

 

 

漏れ「😅」

 

 

 

「マジっすか?」「マジっす」

どうやら右耳の聴力が左の半分以下になってるらしい。これ異常なんですぐに耳鼻科のある大きな病院行ってくださいと真顔で言われました。マジっすか。

聴力検査結果のグラフ

一応当時の状況とか音ゲーの話とかもしてみたけど、うちでは詳しい原因まではわからないとのこと。

今日初めて会った人なのに「ワタシ太った?」とか聞かれても困るでしょ?そういうことだから。みたいなことを言われた、そりゃそうですけど……

とりあえず薬を2日分処方してもらって研究室に戻りました。

大きな病院へ行くなら一度帰ったほうがいいと判断し、家の人に迎えに来てもらいました。

 

家の近くに着いたのは夜遅くで、病院はもう閉まっている時間帯でした。

当時は「重症」「すぐに大きな病院へ」という言葉が頭の中を占めていて、家の人や救急安心センター事業(#7119)と相談し、救急車を呼ぶことを決意。受け入れ先の病院が見つかって搬送されました。

大きな病院に来れたはいいものの、耳鼻科の駐在医が居なかったらしく内科に回されてCTとか点滴とか採血とか諸々やらされました。注射をするときに看護師さんが

「痛いですよ~笑」

と言ってきたり(普通痛いですって言ってくるか?)、

「あ~っ、なんか落ちちゃった~笑」「笑笑」

とか談笑してたのは少しビビりました。やめてね。

 

とりあえず脳に異常は見られないと伝えられましたが、

「まっ、うちは耳鼻科の専門じゃないからね~」

とのことでした。

救急車呼ぶ意味、無だったかも。

余談: 処方された薬で劇物が……

1軒目の病院で処方された薬に「イソバイド(イソソルビド)」というものがあったのですが……

 

 

自分で病気を調べているときに、たまたまこの漫画を読んでいました。薬剤師の方に確認をしたところ「流し込めれば何でもいい」とのことで、

 

 

C.C.レモンで希釈して無理やり飲み込みました、ギリ耐えって感じでした。

試しに原液でも飲んでみたのですが人間が口にしていい液体ではないです。処方される機会があって興味のある人はぜひ。

5/28(火) - 大きな病院~一段落

おはようございます。

電話で確認を取ってもらったところ、大きな病院の予約は普通にすると何か月も先になってしまうとのこと。なので紹介状を書いてもらうために家の近くの耳鼻科へ行くことになりました。

1軒目での検査結果を持っていきましたが、もう一度聴力検査をすることに。

聴力検査結果のグラフ - その2

低音には改善傾向が見られました。が、聞こえが良くなっている自覚は全くありませんでした……。耳鳴りずっと止まってないし。

 

とりあえず紹介状を入手したのでそのまま大きな病院へ直行。着いたら30分くらいで診察室に入れました、紹介状パワー。

担当は30代前半くらいの頭良さそうな医者でしたそもそも医者は頭が良いだろう、なんか座ってもずっとPCカタカタやってたし。初手で眼振(めまい)の検査をするということで、専用のゴーグルを装着されたら一言、

 

「……ああこりゃ酷いな笑」

 

わかりました笑笑。

今までの診察結果をもとに話を聞いてもらい、突発性難聴 or メニエール病だということまでは判明しましたが、断定は難しいとのことでした。とにかくうちでもう一回検査するからと言われ、採血と聴力検査へ。もういい。

今回の採血はベテランのおばちゃんが担当してくれました、マジでスムーズだった。けど思ったより血を抜かれる(管三本くらい?)ので、精神的な方でめまいが加速してました……。

 

検査を終え、お医者さんからの説明フェーズ。まず3分の1ルールというものを教えられました。次の3つに分かれるそうです。

  • 初診から全く聴力が回復しない
  • 回復はするが、部分的なものになる
  • ほぼ完全に回復する

1軒目と3軒目の検査結果から全く回復しない択は外れているので、下二つで五分五分になるだろうとのことですモンティホール問題みたいな説明だな)。ただ高音は低音に比べて回復の見込みが薄いこと、どこまで回復するかはわからないということは指摘されました。つら。

次に入院するかについて。めまいが酷いので点滴を打って経過観察をするのも手だということでしたが、家で薬を飲むのと大して変わらないだろうとも言われたので回避しましたあと病院食を食べたくない

血液検査の結果から強めのステロイド剤が使えるみたいなので、新たに薬を処方してもらう運びになりました。気を利かせてくれたのか、イソバイドの代わりに錠剤に変更されていたのは本当に助かりました……。

最後に音ゲーについて聞いたのですが、直接的な原因ではないだろうとのことでした。もしそれが原因で耳が遠くなった場合、騒音性難聴に分類されるらしいです。ただ周りの音ゲーマーみんなそうなってないでしょ?と、確かに。

(余談ですが、今回の医者は一昔前の音ゲーマーだったみたいです。jubeatとかその世代でmaimaiが出始めた辺りから身を引いたそう)

薬飲み終わって再診察するまでは音ゲー控えてねとも言われました、グエー。

 

診察が終わってお腹が空いていたので、併設されていたレストランで食事をして帰りました。これにて一段落。

カルボナーラ 800円くらい

結論

調査の結果、右耳が悪くなった原因は特定できませんでした!!!

 

いかがでしたか????????????

 

耳は繊細な器官で、よくわかってないことが多いらしいです。話を聞いていると、誰にでも起こる可能性があること、予防が難しく、生活習慣やストレスが大きな影響を与えているだろうという大雑把なことしか伝えられませんでした。

ただ振り返ってみると、最近音ゲーしてるときにフラっと来ることがあったり、B3の頃は大学へ行かずに徹夜で酒と音ゲしばいてたりして、あまり褒められた生活習慣はしていなかったかもしれませんそのせいでGPAが大変なことに……。お酒がトリガーとなってここまで身体を崩したのは初めてのことだったので、大変驚きました。もう馬鹿みたいに飲むのは控えたいと思います……。

いまは安静にして体調が戻るのを待っています。ただめまいがずっと引かない、とりあえずひとりで歩けるようになりたい……。

右耳の聞こえも悪いままです、具体的には1kHzから上がマジで聞こえない。このままだと本当に困るな~って感じです、治すぞ~~~~~

 

そんな感じで、みなさんも健康には十分注意しましょう。それでは。

Tetris® Effect: Connected から見る“逆”音楽ゲーム性

UECDTM Advent Calender 2022 15日目の記事です。

音楽ゲーム(おんがくゲーム、英: music video gameあるいは単にmusic game)とは、コンピュータゲームのジャンルのひとつで、プレーヤーが楽曲や一種の楽譜と相互作用するゲームのこと。音ゲー(おとゲー)とも呼ばれる。

 

音楽に合わせてプレイヤーが何らかのアクションをとる(たとえば画面で指示されたボタンを押す、ステップを踏む、楽器を模したコントローラを操作する、など)ことで進行する。一般に、プレイヤーの行ったアクションが音楽と一致していれば得点が上がっていき、逆に一致していなければ得点が得られなかったり減点されてゆく。プレイヤーの操作が曲の進行と大きく外れた場合、曲の途中で強制的に演奏が中断しゲームオーバーとなるものもある。また、一定のペースでノルマが課せられ、そのノルマを達成できない場合にもゲームオーバーとなる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

 

音楽ゲーム性って何だよって話です。筆者は音ゲー(主にCHUNITHM)オタクなので、その視点から見た他ジャンルのゲームの雑記。

 

 

経緯

ちょっと前にSteamオータムセールがありまして、前々から気になっていたゲーム Tetris® Effect: Connected を買いました。こんな感じのゲームです。

 

www.youtube.com

 

ゲームについて触れる前に、テトリスのことを確認しましょう。

テトリス(ロシア語: Тетрис、英語: Tetris)は、ソビエト連邦のコンピュータ科学者アレクセイ・パジトノフ1984年に考案したコンピュータ・ゲームの商品名。その後にライセンスを与えられてフランチャイズ作品として開発されたさまざまなバージョンも「テトリス」と総称されている。落ちものパズルの始祖・元祖である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%B9

 

動画を見ていただければ分かるのですが、要はこのテトリスに美麗な映像、演出、そして音楽を同期させ、視覚と聴覚のインタラクティブな体験を提供するコンテンツとなってます。

これ、初めてプレイしたとき「音楽ゲームだ!!!」って思ったんです。落ちてくるテトリミノを回転させると、曲に合わせたSEが鳴る。ラインを消すとステージの背景演出が成され、そのステージの進行に合わせてテトリミノが落ちるスピードと曲調が変化する(動画では100ライン消すときに大きな変化が確認できます、4:00~)。

こういう音ハメ、みなさん大好きですよね?

この類のゲームをプレイしていて気持ちよくなるタイミングの多くは、ゲームと音楽の相互作用が確認できる瞬間に集約されると言っても過言ではないです(個人の感想)。

音楽を一次元的な情報だけにしない枠組みを作っているところが、音ハメの良さだと考えています。

 

音楽ゲームの例を挙げると、こういうのとか

 

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www.youtube.com

 

ゲームではないのですが、これが一番シンプルで分かりやすいですね

 

www.youtube.com

 

音楽ゲームと言って想像されるのは、上から落ちてきたノーツをタイミングを合わせて叩くもの(上記の例はちょっと違うけど)ですが、そのルール、あるいは媒体を変えたものが Tetris® Effect: Connected であると。そう感じたわけです。で、筆者はテトリス未経験なので上達の楽しみも味わいながら心地良くプレイをしていたんですけど、ふと、あることに気づきます

 

「これ、順番が逆じゃないか…?」

 

音楽ゲームとは

では何が“逆”なのか。勘の良い読者の方は、もう気づかれているかもしれません。

冒頭の音楽ゲームの説明から、ある一文を確認してみましょう。

一般に、プレイヤーの行ったアクションが音楽と一致していれば得点が上がっていき、逆に一致していなければ得点が得られなかったり減点されてゆく。

音楽ゲームは音楽という情報源からプレイヤーが操作を同期するのに対し、音楽ゲームはプレイヤーの操作に応じて音楽が同期をしています。

そうなんです。情報の流れる向き、順番が違ったのです。

つまり、同じ『音ハメ』というコンセプトを持って作られたゲームであっても、矢印の向きが 操作 → 音 なのかその逆か、プレイヤーが受け取る情報としての音楽はどちらがなのか、が異なるということです。この定義で考えると、例えば楽譜を見て楽器を弾くことは音楽ゲームであり、作曲や即興は逆音楽ゲームであると言えるかもしれません。「弾き方にも表現がある(逆がある)」とか「作曲にもある程度型はありますけど」とか言われても困っちゃうのでやめてね。

 

仮説:任意のゲームは逆音楽ゲームである

音楽ゲームというものを考えると、当然このような仮説に行き当たります。まあ操作に音がくっついてれば何でもいいわけですからね。

ここで導入したいのが、逆音楽ゲーム性という尺度です。逆音楽ゲームという文脈を、どれくらいその作品が強く持っているかについての指標ですね。この辺から感覚の話になるので、適宜読み飛ばしていただいても構いません。

 

例えば、こんなゲームを例に話を進めます。

 

www.youtube.com

 

プレイヤーが歩けば足音が鳴るし、モンスターを攻撃すれば斬撃、あるいは砲撃音が鳴ります。確かにこれらは操作に対して音が同期しています。

でもこれって、そうあるべきじゃないですか?それが自然で、逆音楽ゲーム性が強くあってはならない気がしませんか?

筆者はこのゲームを遊んでいて、音の同期を意識したことはほとんどないです。さらに言うと、逆音楽ゲームを考えるきっかけにはならなかったです。

では Tetris® Effect: Connected はどうか。最初の動画を見返してみてほしいのですが、音ハメというコンセプトがゲームの根幹の一つであり、それが強調されるように演出が組まれている、音楽ゲーム性の塊のように見えてきませんか?

音楽ゲーム性というのは、視覚と聴覚の同期による心地良さが(主観で)どれだけ強いか、または、どれだけその作品がコンセプトを置いて強調しているかを指します。なので、モンハンは逆音楽ゲーム的な要素はあるけど、そのカテゴライズではない(逆音楽ゲーム性がそれほど強くない)ということです。

また、逆音楽ゲームは非音楽ゲームではないですね。視覚と聴覚の情報が同期していることは最低条件で、さらにインタラクティブな体験が主要なコンテンツとしてプレイヤーに提供されていることまで含まれて“逆”という言葉が意味を持ちます。

 

まとめ

視覚と聴覚の同期というコンセプトにおいて

であり、逆音楽ゲーム性は音ハメ要素がどれだけ強いかの指標である。

 

普段音ゲーしかやってこなかった人間の視点 ∧ こうした記事を初めて書いた ので、お見苦しい点が多々ありそうですがご了承ください…。長い文章むずすぎ。でも定期的にこういったことは考えたいですね、あるものを見るのはそこに無いものとの境界を見つけることらしいので。

 

20日までSteamだと半額セールやってます、一度体験してみてほしいです。

store.steampowered.com

 

次回は(16日に登録がなければ)Moviikaさんが何も考えてねぇ話をしてくださるそうです。楽しみですね。